以前、食堂かたつむりを読んでから気になっていた小川糸さん。
図書館ではどの作品も結構な確率で貸出中なので、今回借りる事ができてラッキーでした。
この本は、家族や大切な人との思い出にまつわる食べ物の短編集です。
長年付き合ってきた恋人と別れる事になり
かつて2人で行った旅館での最後の晩餐を描いた「さよなら松茸」が心に沁みました。
楽しい食事だけではなく、悲しい食事だってあるんですよね。
リアルな年頃の女性の感情が伝わってきて切なくなりました。
食べ物を題材にした小説って楽しいものが多いけど、この短編集は全体的にもの悲しい気がします。
読んだあとのスッキリ感みたいなものは感じられませんでした。