雑記帳

つれづれなるままに

心が疲れたときに何度も読み返す本があります

 何年か前、表紙に惹かれて購入した文庫本です。

漢方小説 (集英社文庫 な 45-1)

漢方小説 (集英社文庫 な 45-1)

 

 

仕事も、恋愛も、なんとなく疲れちゃった…大丈夫! そんなときの処方箋。川波みのり、31歳、脚本家、独身。胃がひっくり返ったようになるのに、眠れないのに病院に行って検査をすると『特に異状なし』。あのつらさは何?昔の男が結婚したショックのせい? それとも仕事のストレス?最終的にたどりついた東洋医学で、生薬の香りに包まれながらみのりが得たものは。心と体、そして人間関係のバランスを、軽妙なテンポで書き綴る第28回すばる文学賞受賞作品。

 

漢方が題材の小説ってなんだか不思議。

分からない薬の名前とか、東洋医学における陰陽五行説とか

きっとこの先、ためになるであろう知識が増えた気がします。

 

とにかくずっと体調が悪い主人公なんだけど、快方に向かっていくにつれ

読んでいる私の疲れも軽くなっているような気がするのが好き。

だから何度も何度も読み返してしまうんです。

それにしても、この小説は語り口が軽妙で面白い!

30代独身女性の微妙な心のモヤモヤを、ありのまま言ってくれてる。

電車に乗っていて、この車両で独身なのは自分だけなんじゃないかと

急に不安になった…なんて、あるあるすぎて苦笑い。

自分だけじゃなかったんだって少しホッとしたり。

この本はいつまでも私の本棚から消えることはないだろうな、って思います。